なんどでも、くりかえして、ちがうひとと

ググレカス、とかいうけどさー、知ってんなら教えてやれよー、と俺思うんだよねー」
肉を焼いて食うのに飽き、ついでに酒の勢いもあるのか彼はそういった。

それを知らせるためのハードや通信のコストを指摘したけれど、彼はもういちど、知ってんだったら教えてやった方が早いじゃん、と繰り返した。

単に自分が知りたいことに出会えなかったときにそういう対応をされると困る、という話だったのだろう。けれども、個人的には質問者が答えを知ったあとの伸びしろにかける姿勢ような気がして、ちょっとそんな世界もいいかなーと思った。

人がとあることをはじめて知った、その先に起こることを100%当てることなど誰もできない。まあ99%普通の発想になるのだろうけれど。だけれど、残り1%で発展があるかもしれないのなら、それにかける方が面白いように思う。

何かを知らない誰かのために、なんどでもくりかえして、呟いたり書いたり叫んだりで世の中埋め尽くされてしまえばいい、と、ニンニクに火が通るのを待ちながらぼんやり考えた。