鎌倉ひとりぶらり旅(0)

なーつのおーわーりー
子供たちの夏休みも終わりになろうという日曜日、私は小田急登戸駅でひとり券売機とにらめっこしていました。小田急線ではフリーきっぷが券売機で買えるのです。

目的地は鎌倉。お目当ては、安野モヨコ先生が朝日新聞に連載していらっしゃる「オチビサン」の原画展!前日、吉祥寺アトレのBook1stの端の方で開催情報を発見し、いつまでだ?と確認すれば翌日日曜日まで。
置いてあったDM(横長長方形に舞台となる鎌倉市豆粒町という街の地図の塗り絵がプリントされていて、これまたキュートなのです)によると、
開催内容:原画展示 ポショワール技法の紹介 まめつぶ屋オリジナル「オチビサングッズ」の展示販売
となっていました。ポショ…?も気になる。確かに、この連載の着色はあわあわとした独特のやわらかさがあって不思議だったのです。
これは行かねば…とすっかり滾ってしまったのでした。

無事、券売機で江ノ島・鎌倉フリーきっぷを発見。1,260円って、かなりお手ごろ…江ノ電乗り放題なのも嬉しい…。小田急さんありがとうございます。なむなむ!と拝みながらカード決済。現金払いじゃなくていいのも嬉しい。さっくり自動改札機にきっぷを通して、いざ鎌倉!

経路としては、最寄の小田急駅である登戸から相模大野まで移動し、そこから江ノ島線に乗り換えて藤沢、藤沢からは江ノ電で鎌倉まで向かいます。東京湾の一番くぼんでるあたり斜め左から、左→完全に三浦半島を越えたら下→沿岸沿いに右、といった感じ。ちょっと遠回りですが、それもまた楽しい。
相模大野までは割とするっと行きますが、江ノ島線藤沢駅までは若干距離があるようだったので、座席を確保してしっかりうとうと…。今日もたらふく歩く心積もりなので、体力温存です。

藤沢駅に到着したらまずはお手洗い…すみません。でも切実な問題です。駅自体はいい感じに古いのですが、トイレだけは別の建物でぴかぴか!トイレレベルは上のほうがやっぱり嬉しいものです。

改札に近づくと、駅蕎麦のいい香りが漂っています。駅構内に「箱根そば」があるのでした。かねてより小田急新宿駅改札外の「箱根そば 本陣」を愛用しているので、ここのお蕎麦もきっとおいしいはず。しかしながら時間が中途半端なこともあり、次来たときは必ず…と心に決めて、小田急線の改札を出ます。またくるよ、箱そば…!

このドームというかアーチというかに弱い
表示に従って、いったんデッキに上り駅前ロータリーと思わしき箇所を越して江ノ電の改札をするっと通過。江ノ電藤沢駅、日の差す構造といい骨組みっぷりといい、かなり好みです。
するすると入線した江ノ電に乗って一路鎌倉へ向かいます。せっかく列の先頭に並んでいたのに、華麗に座席をチョイスミスしました。進行方向右側が海!しかしいいのです。これから行き先を考えるのですから。原画展以外ノープランで来てしまいましたが、いずれ鎌倉はきちんと訪ねようと思っていたのでおうちに温存していたガイドブックをちゃんともってきたのです。

で、検討した結果、以下を訪ねることが今日の目標に。
①釈迦堂切通
道路遺構。江戸時代ごろの見事な切通が残る。通行不可と書いてあるけれど、その側に行ってみたい!
浄妙寺
水琴窟があるというお寺。お抹茶を頂いて一息つくというのも魅力。
極楽寺
ガイドブックに載っている釈迦如来立像を拝見したい。あと、アジサイの季節ではないけれど、江ノ電が格好よく撮れそう。
④鎌倉高校前(行ければ)
海に面した駅なので、夕暮れ時に行けばいい写真が取れるに違いない!
江ノ島(行ければ)
せっかくなので一度行ってみてもいいかも。

完璧。と、握りこぶしを握ったところで、「次は鎌倉、終点です」のアナウンス。いえいえ、これからが始まりです。

(つづく)