川越ぶらり旅

川越は大変コンパクトな街で、歩いてでも半日あれば主要なところは十分回れるサイズだ。蔵造りの町並みと呼ばれる一帯が一応メインのようだったが、人が多い割にきっちり車道も通っているので風情云々を味わいたければ早々に裏通りに入った方がよい。

とにかく寺社の多い街で、大通りから路地を覗くと突き当たりに寺院が見える風景によく遭遇した。その路地がきちんと石畳で、清楚な色気がある。あるいは古いながらもモダンな意匠があしらわれた洋風長屋が現れるなど、とにかく路地は覗いてみて建物を見ると面白いと思う。

蔵造りの町並みで人の多さにうんざりしたので、観光的に一押しされているもう一つのスポット・菓子屋横丁には回らず、ぶらぶらと市役所の方からお堀の跡、本丸御殿(外から眺めるだけ)、喜多院(こちらも参拝だけ)と回って帰ってきた。3時間ほどのお手軽コースであった。

町で多く見かけたのは鰻と芋で、繁華街のクレアモールで見たのはラーメン・餃子が圧倒的な数だったが、同行者が
「…オムライス」
とぷつぷつ呟きだしたので、本川越駅に併設するショッピングモールにあるラケルで食事をとった。鰻は次回のお楽しみ。

今度行く時はもう少し丁寧に、蔵造りの町並み以外に紹介されている建造物を訪ねてみようと思う。川越キリスト教会なんかも、遠目で見ただけだが濃茶のシックな外壁が素敵だった。