明日の過ごし方

府中本町でラーメンをすすったあと、彼はイヤホンの替えゴムを探しに、私はともぞうとの交換日記用のノートを探しに立川までやってきた。ルミネが10%OFF期間中なので大変混んでいる。こういう時でも喉は乾くし小腹は空くので、いつも一階のカフェに行くのが定番コースだ。他のところより、ほんの少しだけ空いている。

もともと明日は東京ゲートブリッジを観にいくつもりだったが、今日があんまり寒いのと、明日も風は強そうなのでやめにした。JAXAは開いているといっても親子向けだし、都心は訓練とかデモとか多そうだしなあ、とだらだら相談しつつ、何とか行く先は決まった。

明日も外に出る。普通に過ごす。ただし、ほんの少しだけ静かに。明日は、気持ちの整理がついた人や、まだつかない人たちのために、静けさを提供したい。少なくとも、声高に何かを叫ぶのは個人的には違うと思う。それはとりわけ明日ではなく、連綿として活動すべきことだろう。

しかし、買い物の熱冷めやらぬご婦人たちが作り出すカフェの喧騒に、ここはきっと明日も静まることはないんだろう、いや静かになったらどんな風景なのだろう、と夢想しながら、ロールケーキを一口食べた。旬のいちごの甘酸っぱさに、また少しぼんやりした。

彼はずっと黙っていた。